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勝ちたい人のための指南書『勝てるデザイン』の感想。デザインはデザイナーだけのものじゃない。

勝てるデザインレビュー記事のアイキャッチ画像です
かもい

おはようございます。
今日も今日とてデザイン勉強中のかもいです。

デザインの道に終わりはない。
ということで、今回は今年の3月に発売した本、『勝てるデザイン』の紹介をします。

タイトルに「デザイン」と入っていますが、デザイナーだけに向けた本ではありません。
「勝ちたい」「選ばれたい」と思っている、すべての人に読んでもらいたい本です。

『勝てるデザイン』はこんな人にオススメ!

  • 若手〜中堅クリエイター
  • デザイナー志望の学生
  • 仕事が上手くいかなくて悩んでる人
目次

『勝てるデザイン』の概要。

発売日:2021年3月15日
著者名:前田高志
発行所:株式会社 幻冬舎
ページ数:400P

『勝てるデザイン』というインパクトのあるタイトルの本。
真っ白な表紙に大きな文字の表紙デザイン。あと、個人的に紙の触り心地が好みです。

著者の「前田高志さん」は、元任天堂のデザイナーさんのようです。
が、失礼ながら本書を知るまで存じ上げない方でした。

Twitterでたまたま「こういう本が出るぞ」と紹介されたツイートを見かけて知ったわけですが、その後調べてみると、以前noteで見かけた方だと発覚。

このnoteの記事がバズっていました。
読んだ当時は衝撃を受けました。デザイナーだけではなく、が読んでも刺さる記事です。
デザイナーの考え方が分かる良記事ですので、ぜひ読んでみてください。

『勝てるデザイン』はデザイナーに向けた本じゃない。

少し話はずれましたが、本書の概要。

冒頭でも書きましたが、本書はデザイナーだけに向けた本ではありません。
一流を目指してもがく人に向けて書かれている、選ばれるようになるための仕事術の本になります。

1章は、駆けだしデザイナー向けの内容。
「デザインとは何のためにあるのか」といった疑問や、デザイナーになるのに必要なことが、プロのデザイナー視点で分かりやすく解説してあります。

2章は、新人を脱した中堅デザイナーやビジネスマン向けの内容。
プレゼンに対する気持ちや、仕事をする上での工夫といった、大事にすることや考え方が書かれています。

3章は、一流になりたい、勝ちたい人向けの内容です。
興味を持ってもらうための企画作りや、無視されないための届け方など、選ばれるためにやったことが書かれています。

帯に「20代の頃に読みたかった」とあるように、もっと若いうちに読めたら良かったと思える内容です。
この本に書かれている仕事術を身につけられていれば、より良い人生を歩めたのかなと考えてしまう。
20代の私も、数年前の学生時代に出会いたかった!と思いました。

筆者の体験談や、デザイナーとして仕事をする上で大切にしてきたことをメインに構成されているため、「デザイン技法を学びたい」と思って購入すると、イメージと違い困惑するかもしれません。

巻末に付いている「勝てるデザインワーク」は、駆けだしデザイナーさん向けの実践ワークになります。
「色彩センスを身につけろ!」「うすっぺらい作品から打破せよ!」「ぶっとんだ名刺を作れ!」といった、デザイン力を底上げするお題が15つ入っています。
本気でデザインセンスを磨きたいという方にピッタリですので、「勝てるデザインワーク」の為だけに買うのもアリだと思います。

また、イラレ職人コロさん(@coro46)が本書の紹介動画を発信しています。
30秒以内で紹介されているので、サクッと見るだけで雰囲気がつかみやすいです。
良かったら見てみてください。

個人的グッときた『勝てるデザイン』のポイント。

気になったポイントをすべて紹介しようとすると、かなりの量になってしまいました。
なので今回は「非デザイナーにも刺さるのではないか?」というポイントに絞って紹介します。

P24.世界一のデザイナーだと思って仕事をする。

著者はフリーランスになる時に「世界一のデザイナーだと思って仕事をすること」を目標としたそうです。

自分より実力が上の人がたくさんいるのは、わかっている。
自分の実力で「世界一のデザイナー」というと笑われるのではないか。

それでも、自分を世界一だと思うことにしたのは、自分のやることに責任を持って「世界一」にふさわしい意識で仕事をできるように。
その意識で仕事していき、ゆくゆく「世界一レベルの仕事」ができるようになろう。とのことでした。

その考えに、ハッと気付かされました。

私はどうも自分の仕事に自信が持てないタイプで、何をやっても「こんなこと誰でもできるよな……」とへこみがちなんです。
そうではなくて、「自分は世界一じゃないにしても、周りの人よりは仕事できるぞ!」みたいな心持ちで、仕事するのが大切ですよね。
これはデザイナーとか関係なく、仕事をする上で一番大切な考え方なんだと感じました。

P164.「スキル」や「やりたいこと」ではなくて「喜びを感じる」ことを考える。

本書では「あなたのデザイナーとしての喜びは何?」と問われていますが、他業種の人にも刺さる内容だと思います。

「Illustratorが得意だからデザイナーになりたい」
「WEBサイトを見るのが好きだからWEBクリエイターになりたい」

私がグラフィックデザイナーになったのも、似たようなことを思ってのことでした。
私の場合、「絵を描くのが好き」なのと「パソコン作業が得意」だったんですよね。

そんな中、「やりたいことと、喜びは違う場合がある」という言葉が突き刺さりました。

確かに、好きと得意が合わさった「デザイナー」という仕事をしていても、何故か心はあまり満たされてなかった。
それは、仕事に喜びを感じていなかったからなのかもしれません。

今は訓練校でWEBデザインを学びつつ、「ブログ」「イラスト」「マーケティング」「SNS」など、色々なことに手を出しています。
正直、かなり忙しい。でも、とても楽しいんですよね。

「学んだ知識を使ってサイトが作れるようになった!」
「飽き性なのにまた1日ブログを続けることが出来た!」

そんな喜びを感じるようになったから、昼夜問わず、楽しんで作業ができるようになったんだと思います。

自分が喜びを感じる道に進むことで、好きなことをする体力を回復することができる。
時々立ち止まり、自分の喜べることを考えることが、能力の最大化につながる。

本書にはいくつもの「仕事の中で得た喜び」について書かれています。
自分のやりたいことが見つからずに焦っている方に、是非読んでいただきたいです。

P332.デザインは、デザイナーだけのものではない。

「デザインは、デザイナーだけのものではない」というのは、本書の最終章にある言葉です。
そう言い切るデザイナーさんってなかなか居ないと思います。
でも、私だって同じ思いです。デザインはみんなでやるものだ!

本書では「人は生きている中で、すでにデザインをしている」とあります。

「可能性や選択肢を増やし、その中から最適なものを選び取る」という行為を繰り返すことで、デザインというものは成り立っている。
たくさんの可能性を考えて、その中から最適なものを選ぶことが「デザイン」。
そう考えると、デザイナーか非デザイナーかは、もう関係ないですよね。

私の周りにも「デザイナーじゃないから、デザインはやらない」という人がいます。
熱意はあるのに「デザイナーじゃないから」って理由だけで、デザイナーに依頼を丸投げする。それはもったいないことだと思います。

良いデザインはデザイナーだけでは作れない。
みんなでしつこく選択肢を探して、複数の「最適」を選び、作り上げていくものが「勝てるデザイン」なんだと、本書では書かれています。

デザインを特別なものと思わずに、生き残っていくのに大切なことなんだと気付かされました。
みんなでデザインするのは楽しい!是非実践していきたいですね。

今出会えて良かった『勝てるデザイン』。

本に貼った付箋のイメージ画像です

私は「はじめに」だけ読んで、その後色分け付箋を買いに走ってました。

普段は1度読んだら満足してしまうタイプなので、メモを残すことはあっても、付箋を使うことなんてないんですけどね。
学生時代は、教科書にマーカーやペンでメモ書きしながら使っていたけど、本書でもそういう使い方しようかなとも考え中。

このまま“なんとなく”仕事をしていていいのだろうかと、モヤモヤしていた私の、道標のようになってくれそうな本でした。
何度も読み返して、インプットしていきたいと思います。

それでは、今日はこの辺で。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう。

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